第9回例会
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参加人数は延べ11人。今回は、固定メンバーのみの参加となった。エアコンのダクトに不調があったとかで、なぜか新しいはずの建物なのに水漏れがしているなど、ちょっと困った部屋だったのだが、被害箇所は私のテーブルだけ。まずは一安心といった感じでのスタート。しかし、熱暴走なのか、設定ミスなのか、デジカメのメモリーがほとんど吹き飛ぶというトラブルに見舞われ、今回の例会報告では、写真が伴わない説明が多くなってしまい残念である。 |
前回に引き続き、今回も参加いただいた春日さんは、山岸さんの勧誘で「神風伝説(SA vol.4)」を対戦。制約がないゆえに野心的なテーマで挑めるSix Angles誌にあっても、ぶっちぎりで危険なテーマを扱ったと思われる本作。1274年の文永の役における北九州の上陸海岸での戦闘がテーマであるが、ゲームの詳しい内容はよく分からないので割愛。春日モンゴル軍の猛攻を前に、頼みの神風が、チョロ風程度しか吹かなかったので、山岸さん率いる御家人軍団が潰走したとのこと。もちろんモンゴル軍と御家人を相手にダブルブッキングをかました和泉モトヤは、ジェットヘリで鎌倉脱出である(古いネタだ)。 |
やや遅れて到着した神村・善如寺組は、管理人の勧誘で最近すっかりとはまってしまった「ガンダム戦史(ツクダ)」をプレイ。双方2機ずつランダムで選択。パイロットポイントは「7」という設定で、
という陣容。MS戦力では若干後れをとるものの、実質的には最強のMAなんじゃないか?と言いたくなるほどの高性能機「Gファイター」を抱えた善如寺側がやや優勢と言ったところか。実際の展開は、ガンダムスカイが高機動力を活かしてGMスペースコマンドの側面をとり、ビームライフルでこれを撃墜するも、Gファイターも、ミサイルの集中射撃を難なくかわして、ガッシャに命中弾を叩き込み、これがガッシャの両脚を粉砕。ガンダムスカイvsGファイターの戦いとなったが、サーベルを抜いたガンダムスカイが、あろう事か相対速度12でGファイターと激突するという、かなり困った事態に。この結果、Gファイターのミサイルポッドが爆発して、その余波がAパーツに及び、これが誘爆して爆散。この閃光に巻き込まれたガンダムスカイも蒸発するという、どぐされプレイ。両脚が粉砕されて漂っていただけのガッシャが生き残ったために、神村君の勝利。うーん。 |
ちょうどこの頃、栗原さんが到着。先のガンダム戦史対戦が終了したところだったので、栗原さんも交えての、3人対戦。
と、まあ、ほとんどゴールドライタン状態のアレックスFAがいては、ゲームが壊れるんじゃないかなぁと、ちょっと危惧していた対戦だったのだが、開始早々、GMのサーベルを浴びた挙げ句に、Gアーマーからの零距離砲撃を4発もくらったアレックスFAは、焼けただれた装甲板をぶら下げたまま気絶に追い込まれ、続くターンには、核融合が発生してもおかしくないほどの集中射撃を浴びて、遂に爆散。これでよしとした栗原・神村両氏は、決着をつけずに投了。ほとんどイジメだった。まあ、アレックスFAの機動力を考えれば、仕方のないことではあるけれど。 |
片山さんと新井さんは『Ring of Fire(MiH/国通)』を対戦。片山さんの独軍が、どうにかソ連軍の攻勢を押し止めたところで投了だった様子。設楽さんと金井さんは、Paths of Glory(GMT)を対戦。設楽さんが同盟軍、金井さんが連合軍。1916年までプレイされていたようだが、西部戦線ではベルギーから独軍が撃退されるも、東部戦線では、オーストリア軍を主力(!?)とする同盟国側が、ロシアを押しまくったという展開とのこと。Paths of Gloryは、私としてもやりたいゲームリストの最上位群に入っているのだが、タイミング(何の?)の悪さから、これまで見送り続けているという、あこがれのゲームである。 |
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私は、『Justinian(GMT)』を先生と対戦。ユスティニアヌス大帝による一連の帝国復興戦役における主要会戦をあつかった、GBoHシリーズ『Cataphract』が、残念ながら、あまりプレイしたいテーマとなるモジュールを備えていないことのエクスキューズとして付録された本作だが、実はこちらの方がはるかに面白かったりするのだから、世の中は不思議だ。ルール使用要求の煩雑さから、私が東ローマ帝国をプレイするつもりでいたのだが、「ベリサリウスとナルセスがいるなら、宮永なんぞに帝国を……(以下略)」との理由で、強引に東ローマを奪い取られてしまう始末。それほどまでに、この2人の将星が好きでたまらない先生ではあるが、このゲームはそんなに甘くはない。件の将軍は、初期配置からオミットされているのである。 |
さて、このゲームは、東ローマ帝国皇帝のユスティニアヌスが、東ゴート族に奪われたイタリア半島と、ヴァンダル族に奪われた北アフリカの諸属州を奪回して、帝国の再興を謀るというものであるが、当時の帝国は、四方からの蛮族の侵入に悩まされていたわけで、地図もこの状況を強く反映している。帝国版図の周囲に16もの蛮族ボックスが配置されていて、侵入の機会を伺っているのである。蛮族側の主力となるのは、イタリアの東ゴート族、北アフリカのヴァンダル族、アジア方面のササン朝ペルシャである。蛮族プレイヤーが先行で、交互に活性化を5回実施。1度の活性化によって、蛮族1つ、あるいは帝国の方面軍1つに移動と戦闘をさせるのが基本である。蛮族側については、5回の活性化のうち2回は「選択」可能となっており、この2回については、先の主力蛮族から自由に選ぶことができる。また、「選択」活性化を集中運用することで、主要蛮族1つ+弱小蛮族1つの統合作戦が可能になるのだが、この場合を除いては、弱小蛮族の活性化はランダムなので、戦力集中が思うに任せない蛮族側の事情を上手く反映している。 |
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さて、序盤はほとんど様子見で進展するが、この間のイベントによって、帝国の皇帝直属第2軍とイリリクム方面軍の指揮官が解任。あろうことか、この動きの悪い両軍に、ナルセスとベリサリウスが配置されるというダブルパンチを受けて、いきなり守勢にまわる東ローマ帝国。これをチャンスと見たヴァンダル族は、ヒルデリック率いる大軍をエジプトに向けて進発させるが、惜しいところでアフリカ方面軍にくい止められてしまい、持久にはいる。しかし、ペルシアはボックス内に大軍を動員して、怪しい動きを見せる。 |
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東ローマの敗因は、ベリサリウスとナルセスの能力に依存して、戦線を広げすぎたことに尽きる。また、アフリカが片づかないうちに、イタリアに手を出したのがまずかったようだ。アフリカ方面軍はシシリアに展開できるし、イリリクム軍はダルマティアまで来ているので、ここからの兵力補充を受けながら、イタリア遠征をじっくりと完遂するというのが理想なので、やはりアフリカを制圧しない内にイタリアに行ってしまったのが致命傷になったようだ。これによって2方面作戦を強いられて手詰まりとなり、ペルシアの自由な行動を許してしまったのである。それでも、初プレイにもかかわらず、大胆な攻勢で、中盤、東ゴートを後一歩まで追いつめた先生の手腕はなかなかのもの。次の対戦が楽しみである。 |
そんなこんなで、Justinianに打ち込んでいる隣の卓では、「神風伝説」を終えた山岸・春日組が、別のゲームを始めていた。今度のプレイは、『Sakhalin 1945(SA.#3)』である。コマンド44号の「ゲームの中の帝國陸軍」で扱われたり、今度の「Six Angles Collection」にも所収されたりと、最近耳にする機会は多くなったのだが、実際のプレイは初めて見る。システムや展開については、堀場さんの記事で語り尽くされていると思われるので、勝敗だけ。第1戦は、山岸「赤軍」、春日「日本軍」。損害を忌避して慎重に攻めすぎた結果、日本軍戦線を突破できずに、赤軍の敗北。次は陣営を代えての対戦だが、先の赤軍の失敗を教訓にした赤軍は、損害を度外視して、両翼から積極的な攻勢を仕掛け、少なからぬ損害を被りつつも、日本軍を確実にすり減らして、古屯への突入に成功していた模様。 |
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地元の祭りの手伝いで遅れていた遠田さんが到着。ちょうど古屯も陥落したので、3人で『D-DAY(翔企画)』を対戦。イギリス軍(春日)、アメリカ軍(遠田)、ドイツ軍(山岸)という陣容。序盤、アメリカ軍戦区を中心に恥知らずなダイス目を連発しまくって、バイユーを2ターンで確保するなどした結果、ドイツ軍は大量の歩兵師団を喪失する。結果、2ターン、5ターンの増援も、戦線維持のために泥縄的投入となってしまい、なかなか効果的な反撃を実施できない苦しい展開。しかし、イギリス軍は、たびたびカーンに攻撃を仕掛けては、痛打を受けてピンチを迎えるというワナにはまりこんでしまい、一時膠着。それでも、ことごとく6枚のヤーボが飛んでくる展開では、ドイツ軍としては為すところなく、6ターンには、ほぼ突破が確定してしまったので投了。たしかにアメリカ軍戦区のダイス目は荒れまくっていたようだ。 |
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ガンダム戦史を終えた卓では、「三国志演義(エポック)」をプレイしていた。もともと私のゲームだったが、収納に悩みはじめたゲーム山から神村君に引き取られていったといういきさつがある。なぜゲームをくれてしまうような愚を犯すのかと問われれば、押し黙る以外に手はないのだが、あの手この手を尽くしても、どうにも「三国志演義エキスパンションキット」が入手できないので、もう、見るのも悔しいからと言うのが理由である。それぞれ中立勢力の撃退手を焼いて、君主がバタバタと倒れていた模様。 |