第18回例会

 5月10日に行われた第18回例会の模様をお伝えいたします。参加者は延べ17名。新顔さんが2名いらっしゃってたとの事と、いつもよりも狭い和室会場だったために、手狭で苦労されたようですが、逆に親密度はアップか!?いずれにしろ、北関東のゲーマーネットワークが広がってゆくのはすばらしいことです。


参加者:また氏、大森氏、設楽氏、岩谷氏(初参戦)、中野氏、丸山氏、先生、神村氏、金井氏、渡瀬氏、久野御大、高梨氏、渕上氏、富樫氏(初参戦)、ゼン氏、山岸氏、細井氏、えんだ  の総勢18名。以前ミドルアース東京支部さんと交流した時が25人くらいだったので、「無名戦士」単体だと最大なのでは?


遠田氏が確認できた範囲でのプレイは以下のとおり。

CM「北海道戦争」 ゼン氏 vs えんだ

CM「北海道戦争」 大森氏 vs また氏

CM「北海道戦争」 大森氏 vs ゼン氏―必殺のヴァリアントユニットが活躍していたみたいです―

AH「UP FRONT」 丸山氏、中野氏、岩谷氏

AH「タイタン」 丸山氏、中野氏、岩谷氏、設楽氏

CM「SSバルジ」 先生 vs 神村氏 ―パズル的なムーブに戸惑っていた模様―

SPI「TerribleSwiftSword」 久野御大、渡瀬氏 vs 高梨氏、金井氏

GMT「Ukraine'43」 富樫氏 vs 渕上氏

SPI(TAC付録)「BattleforGermany:ベルリン陥落」 山岸氏 vs 大森氏 ―すごい懐かしい―

HJ「BIG野球」 山岸氏 vs 細井氏 ―また細井氏の持参。結構山岸君好きなんじゃん。何回戦かやってましたよ、和室の玄関先に陣取って―

CM「日露戦争」 先生 vs えんだ

EP/サンセット「朝鮮戦争」 神村氏 vs えんだ

 うーん、報告が重い。では、いつもどおり遠田氏のレポートから。


コマンドマガジン 第50号『北海道戦争』 ゼン氏 vs えんだ

 ゼン氏が最初、『A君(17才)の戦争』ヴァリアントユニット入れてやりたいと依頼してきましたが、まずはノーマルプレイがしたいという私の希望がかなった一戦。国連軍:ゼン氏、赤日軍:えんだです。
 お互いのユニットが少ないせいか、最前線に1線防御でユニットを並べてきた国連軍に対し、帯広方面は歩兵1個師団のみ配置で、滝川方面にほぼ全軍をセットアップした赤日軍が、1ターンから蹂躙−通常戦闘−突破のコンビネーションを炸裂。2ターンには札幌に迫り、3ターンに同市が陥落。4ターンになるとほとんどの機械化師団が有畑ラインを超えて、「支笏湖ポケット」が完成。米軍4個連隊の包囲に成功する。


『北海道戦争』2面プレイ
この日は狭い会場だったので。


 米軍の果敢な反撃に、赤日軍の機械化ユニットが2ステップ損失したが、力尽きた米軍はここで餓死。5ターンに「ニセコポケット」で2ユニットを閉じ込めたところで投了となりました。今回は、2つのポケットを完成させ、藤堂大尉もエースとなりましたので(B-29撃墜成功)、とても運がよかったといえるでしょう。赤日軍の補充はこのB29の撃墜如何なのです。今回は十分な補充があったため、多少の無理をしてでもポケットを作ろうとがんばりました。それでも、国連軍の防御時航空支援はきついでね。有無を言わさず1ステップロスですから。赤日軍は補充の制限と機械化部隊がVP対象なので、終盤までやったらこれが効いてくるんでしょうね。宅の横では、大森氏 vs また氏の「北海道戦争」が行われていました。こっちは最終ターン、国連軍:大森氏の勝利だったようです。


どうやらヴァリアント・ユニットが活躍しているようで


 では、『A君(17)の戦争』ヴァリアントを使用した、善如寺君・大森さんの対戦レポートを。


 「メイド・イン・北海道!!」 コマンドマガジン 第50号『北海道戦争』 (『A君(17才)の戦争』ヴァリアントユニット使用)

ZEN vs 大森氏

 大森氏が国連軍側、ZENが北日本軍でプレイしました。二人とも通常の『北海道戦争』をプレイした直後だっただけに、さくさくとゲームは進行しました。当初、お互いヴァリアントユニットの使用方法を勘違いしており、最初の2ターンは選択して使用しなければいけない能力をフル活用して使っていましたが 3ターン目の最初に小野寺剛士が暗殺されたところで大森氏がルールに気付き以後修正しました。
 当初シレイラ、メイドは滝川、小野寺剛士、スフィアは函館にそれぞれ配置され、そのまま後方支援で展開としてはお互いに通常とほぼ同じ進め方になっていきました。北日本軍の攻撃力はシレイラによって(小野寺剛士さえ葬ってしまえば)弾幕砲撃が一回増えるもしくは相手のZOC無視という反則的な能力を駆使できます。特にZOC無視はうまく使えばとんでもない被害を敵に与えることができます。
 その勢いを背中に北日本軍は順調に進軍を続けますが、国連軍も小野寺剛士の強力な後方支援を失ったとはいえ、小野寺剛士を守っていたスフィアが前線へ出撃。帯広側にまわっていたアーシュラも有畑ラインの防御に徹し、北日本軍の快進撃もさすがに弱まります。
 7ターンも過ぎると人狼連隊、吸血鬼連隊も加わり、バーサークしては復活してくるスフィアに手を焼き辛うじて第2有畑ラインを突破した北日本軍の足も止まってしまいました。
 いよいよ9ターンが訪れ上陸軍が留萌に接岸します。北日本軍の補給線を着々と切りはじめる国連軍に対し第2有畑ラインを突破した北日本軍をどれだけ戻し、補給線を如何に守るかというところで時間切れになりました。
 振り返るとやはり展開はそう変わらないものとなりましたが、この『北海道戦争』はヴァリアントユニットを使用することによって他の展開も考えられると思います。国連軍としては吸血鬼がもっと早く投入できれば帯広でもっと粘っても面白かったかもしれませんし……
 今回のプレイでは人狼軍、吸血鬼軍の投入が遅かったにもかかわらず函館を攻めきれなかった北日本軍の実質的な敗北といえるかもしれませんね。機会があればもう一回やって別の展開に持っていってみたいです。(文責ZEN)


 結構、ハチャメチャな展開を予想していましたが、意外とまとまりよかったので安心しました。


『A君(17)の戦争』ヴァリアント・ユニットを使うと、両軍の損害は増えるけれど、展開はそれほど変わらなかったそうです。


 続いても遠田氏の報告。


コマンドマガジン 第40号『日露戦争』 

先生 vs えんだ日本軍:えんだ、ロシア:先生

 栗原氏お得意のゲームであるが、先生は初プレイとのこと。いつもこのゲームを見ていると、山地方面が見事にシャットアウトされ、日本軍が責めあぐねることが多いように見えたので、今回は朝鮮からの大増援オプションでプレイ。これが成功を収め、戦闘ダイスにも恵まれたこともあって大突破に成功。先生の時間の都合で、途中投了となりました。ロシア陸軍が徹底的にやられていたにもかかわらず、旅順艦隊は毎ターン出撃という死に働きを強要されて、それにもかかわらず日本の輸送船を多数撃沈していました!うーん、攻撃的な教育者である。次回はぜひ日本軍をやらせてみたい。

EP/サンセット『朝鮮戦争』 神村氏 vs えんだ

前回の特別例会で神村北朝鮮軍が、かつて見たことのない大突破をしていたので、私が国連軍で臨んだ一戦。4ターンくらいで時間切れ投了


 では、久しぶりに登場の中野さんのレポートを。ちなみに中野さん、日本でも数少ないUnpunchedの『Conquerors(SPI)』所有者です。あ、僕も。


 市内に住んでいるにも関わらず、午前中に来たためしがない私ですが、当日もご多分に漏れず12時過ぎの会場入り(^_^;
 当然ながら皆さん対戦相手が既におり、一人あぶれた私がぼーっとしているとここの掲示板で参加表明されていた千葉の岩谷さんが到着したので、これ幸いとお相手をお願いしました。両者とも過去にやったことがあるという理由で、岩谷さん持参のアップフロントをプレイすることに。まずはお互いのリハビリを兼ねて、一番使うルールの少ないシナリオA「パトロール隊の遭遇」を岩谷氏:米軍、中野:ドイツ軍でプレイ。
 98%くらいルールを忘れていたので、教わりながら進行するのに一杯いっぱいでドイツ軍が負けたこと以外、内容殆ど覚えてません。すんません・・・。
 2戦目も同じ陣営でシナリオB「市街戦」を始めたところに、遠田さんの古いお仲間の丸山さんが到着したので、オブザーバーとして同席して戴きました。丸山さんは昔かなりやり込まれたそうで、ルールもしっかり憶えていらっしゃったので非常に助けられました。
 肝心のゲーム内容ですが、突撃重視のAグループと火力重視のBグループで編成したドイツ軍に対して、米軍は均等に3グループ編成。取り敢えず前進じゃあ!と移動し始めたドイツ軍Bグループの前に鉄条網が置かれる。これがあると攻防どちらにも不利な修正がつくので排除したいのですが、そのために必要な移動カードが全く来ない。ようやく移動カードを引いて嬉々として出したところ、「ピン状態の兵隊がいるから移動カードは出せないよ」と丸山さんから冷静なツッコミが入り、今度は回復カードの出現を待つことに。ところがこれまた全然引けない・・・。来るのは地形カードばっかりで、もう美術館状態。
 その間に、米軍の集中砲火を浴びたドイツ軍Bグループは、何もしないまま半減&残り全員ピン状態になってしまったので、Aグループで反撃を試みる。知らない間に米軍Bグループとの距離が5になっていたので、持っていた爆薬の使用を決意する。この起死回生の戦法を成功させるには、先ず敵陣へ「侵入」しなければならないのだが、この頃には移動カードを4枚も無意味に持っていたのでこれを使って難なく成功♪そしてお待ちかねの爆薬に点火!最初の敵兵への効果を判定するカードを引くと、そこには「赤文字の6」が燦然と輝いておりました(爆薬は結果判定の1枚目に赤の6が出た場合、故障=不発)。カード中に2枚しかないという赤6が、よりにもよってココで出るとは・・・さすが『Prussia's Glory』の指揮官死傷チェックで2連続6の目を出してフリードリヒ大王を殺した男だぜ、と自画自賛してみる。
 結局、全く回復カードが引けないまま(ゲームを通して4枚くらいしか引けませんでした・・・)、一方的に射撃されて分隊が半数を割ってしまったドイツ軍の圧倒的な敗北でした。モラル崩壊した中野は丸山さんにバトンタッチして、3戦目は丸山氏:ドイツ軍、岩谷氏:ソ連軍でシナリオA(だったと思ふ)がプレイされました。人数だけ見ると、ドイツ軍が12人、ソ連軍が15人とソ連軍有利ですが、遠距離だとソ連軍は火力が無きに等しいので、距離が縮まるまでにソ連兵が5人ほど天に召されてました。一方的な展開になるかと思いきや、果敢に前進を続けたソ連軍が遂にドイツ軍との距離を5に縮めて大火力での射撃を連発し、あっという間にドイツ軍分隊は半壊して勝負あり。終ってみれば、岩谷さんの3連勝一人勝ちという結果でした。負けはしましたが、やはりこのゲームは面白い!例会で時間が中途半端に余った時にお奨めです。この後、設楽さんを加えた4人でAHのタイタンの掟をプレイしましたが、岩谷さん、設楽さんへのチュートリアルがメインで、特記事項もなく時間切れ終了しました。


 むむ……作戦級をやりなはれ!いや、別になんでもいいんですけどね。私も先日、久しぶりにタイタン(AH)をやらせていただきましたが、重いですね。プレイしながら、『伝説のオウガバトル』を思い出してしまいました。では、続いて久野御大の呪文にて召喚された3人の修羅による、SPIの著名南北戦争物の報告を、渡瀬君から。


TerribleSwiftSword(SPI)

 前から話だけは聞いていた、戦術級南北戦争ビッグゲーム『TSS』がプレイされるというので、急遽参加させて頂きました。今回は初めてと言うこともあって練習用にリトル・ラウンド・トップのシナリオがプレイされました。
 北軍の、最初に薄く展開している第L軍を担当することになったのですが、取り敢えずの目標は森、尾根などに依拠しつつ遅滞戦術を行い、敵戦略目標であるリトル・ラウンド・トップを守りきること。
 南軍攻勢のシナリオだけあって第L軍は序盤から大攻勢を受けます。歩兵は適宜戦線を縮小、右翼に殆どの敵砲兵戦力が集中しているのでこちらも右翼に多めに砲兵戦力を集め砲兵戦を展開。
 そうこうしている内に、左翼では数カ所Pinの結果(釘付け、移動が出来なくなる)の為、戦線縮小もままならず平地で白兵戦を挑まれるなど、あっという間に押し込まれます。当初、左翼は増援の第K軍と、第N軍砲兵のリトル・ラウンド・トップからの砲撃で抑える予定でしたが、どうもこのままだと、砲兵が展開する前にリトル・ラウンド・トップに到達されてしまいそうなので、急遽左翼に戦力を回します。これにより、リトル・ラウンド・トップへの平地に森2方向、リトル・ラウンド・トップから直接の砲撃と十字砲火の体勢が出来上がり、南軍の目標は森の戦力駆逐、デビルズ・デンへと向かうのでした。
 その頃、右翼では激しい砲撃戦が繰り広げられていましたが、随伴していた歩兵の敗走、砲兵戦力のすり減りなどにより所々に穴があき、そこに歩兵の突撃を受け砲兵が数ユニット狩られるなど、戦線を維持するのが精一杯の状況。残り戦力1の部隊がかなり多くなってきて戦線とはまさに名ばかりの危うい状態。そして、デビルズ・デンは案外あっさりと陥落し、その付近の森での戦闘を繰り広げることになります。しかし、この時、漸く到着した第K軍の増援が戦線を増強し、何とかゲーム終了ターンまではリトル・ラウンド・トップを守りきれるだろう、と言った所で終了。
 ボコボコにされたとは言え、両軍共に凄まじい勢いで戦力がすり減っていく様はまさに南北戦争といった感じで、ゲームを堪能させて頂きました。



 金井さんのレポも


シナリオ:Little Round Top

北軍前衛:渡瀬さん
北軍増援:久野さん
南軍右翼:高梨さん
南軍左翼:金井

 オークションで見かけたことがあるだけで、私にとっては幻のゲーム、『Terrible Swift Sword』。今回久野さんの提案により、まずチュートリアルとしてLittle Round Topシナリオをプレイすることができた。
  システムは、1ヘクス120ヤード、1ユニットが歩兵連隊又は砲兵中隊を表し、攻勢砲撃・対砲兵砲撃(防御側)・移動・防御射撃・攻勢射撃・白兵戦前後退・白兵戦・回復を南軍・北軍が1回ずつ行って1ターンというもの。1線力が100名で、損失記録表は1マス100名というのがルールを読んでいて印象に残っている(このシナリオでは使用しないが)。ゲームは7月1日から3日までのゲティスバーグの戦いを再現するものだが、今回のシナリオでは2日目最南部(南軍の最右翼/北軍最左翼)を対象としている。
 南軍はロングストリートの第1軍団。2個師団に別れていて、右翼のフッド師団をベテランの高梨さん、左翼のマクローズ師団を自分が担当した。北軍は第3軍団が布陣していて、指揮はこちらもビッグゲーム慣れしている渡瀬さん。第5軍団を中心とした増援はゲームの持ち主久野さんの担当となった。
 高梨さんと渡瀬さんはビッグゲームも手慣れたもので、自分もルールは目を通していたつもりだったが、指摘してもらわなかったら、まともなプレイにはなっていなかったかもしれない。出だしから高梨さんは思い切りよく部隊を前進させたのに対し、自分は北軍正面部分は留め置き、中央部分だけ砲撃もせず歩兵・砲兵を前進させた。中央の歩兵を駆逐して、北軍右翼の部隊に十字砲火を行うつもりでだった。
 しかし、手際よく前進するフッド師団に比べて、左翼は停滞。原因は砲兵を前面に出したのはよいが、北軍の展開阻止射撃でことごとくPin(釘付け)状態にされ、おまけに歩兵を砲兵の下に潜らせたため、ろくに射撃を行えない状態にしてしまったことにあった。
 しばらくして、右翼がDevil's Denの占領に成功したが、その先は樹木がなく砲撃にさらされることもあり停滞。増援としてLittle Round Topに入った久野さん指揮の砲兵との砲撃戦に移行していた。
 かわって左翼では北軍の銃火が下火に(弾切れ・Pin状態・サイの目不調など)なったため砲兵が順次展開。砲撃の応酬の結果、北軍が戦力をフッド師団の方面にシフトしていたこともあり、南軍が圧倒。ターン数2/3にして、やっと北軍第1線を突破した。残り3ターンというところで時間の制約もあり打ち切りに。Little Round Topを取るのは厳しそうだった。勝利条件的には南軍にきびしいようだが、展開としては北軍はひたすら押しまくられる展開なので、プレイしていて渡瀬さんは辛かったのでは。
 高梨さんはだいたいセオリーを飲み込めたと仰っていたが、自分はまだまだ。とはいえ攻撃側ということもあり楽しくプレイできた。2版にあたるTSR版を借りて見てみたところでは、左翼で手こずった北軍の布陣位置あたりにPeach Orchardという表示があった。たぶん占領目標として有名なのだろう。学研M文庫の南北戦争(C.L.シモンズ著)ではマクローズ師団は「桃林」の北軍を圧倒、その先の麦畑で損失を出した、とある。
 後継ゲームにあたるGMTのThe Three Days of Gettysburgにも同名シナリオはあるが、Peach Orchadの部分はシナリオから省かれてしまっている。南軍左翼が素早く進撃すると、右に旋回して史実以上の戦力がLittle Round Topに集中されてしまうのかもしれないが、この日プレイした感じではDevil'Denあたりまで、史実に近い展開だったんじゃなかろうか。全体を扱うシナリオではどうかまだわからないが、なかなかいい感じだった。


 あ!思い出した!『Wahoo!』(XTR)の翻訳が止まったままだ。やらなきゃ。誰と? さて、続いては、ライセンス化が待たれる『Ukraine'43』のレポートを、渕上君と今回が初参加となる富樫さんから。


 今回の対戦ゲームは、『Ukurina43』。2000年度のチャールズロバート賞二次大戦部門受賞ということで、名作と評判のゲームです。今回はシナリオ2のソ連の初期攻勢をプレイ。対戦相手の富樫氏とは、よくゲームをご一緒するものの、ビッグゲームの団体戦(2人対3人とか)が多く、サシでの勝負は実は二度目で、これ以前は銀河英雄伝説リップシュタット戦役(ツクダ)の、『ドーリア星域の戦い』があるだけである。そのときは、ヤン艦隊で大敗するという情けない結果に終わった私だが、江戸の仇を長崎でとばかりに、ドイツ軍で必勝を誓う。
 第1ターン。ジューコフが戦車軍団を伴ってTanganrogを強襲。結果、敢えなく陥落し、そこから綻びが生じる。北方ではハリコフの北で親衛戦車軍団ら二個軍団からの攻勢をうける。中央部ではEXで頓挫。とりあえず、自軍ターンに南方では第3装甲軍団で突出部に反撃して押し返す。同様に中央部には第2SS装甲軍団、北方では48装甲軍団という様に、3つの装甲軍団がそれぞれの戦域の後方で、睨みを利かせる状況ができあがり、基本的にはこのパターンが終盤まで続くことになる。また、このターンから勝利得点都市に陣地の構築を開始、特に敵の攻勢の中心となっている北方を中心の計画。
 2ターン、Tanganrogを抜くという初期目的を果たしたジューコフは、北方はハリコフ正面へ移動を開始。このターンも、ハリコフ北方とTanganrog西方で攻勢が続く。 3ターンには敵突出部に反撃を行うも、南方では第3装甲軍団がEX、ハリコフ前面では、このターン増援として到着したグロスドイッチュラントで行った反撃がDR2Xで傷物になるという結果に終わる。不甲斐なし。
 EXなどでジワジワと出血を強いられるドイツ軍、補充は毎ターン1歩兵or1装甲では追いつかず、さらに、自らの反撃で損耗する装甲軍団。しかも4ターンには、マグニチュードもあり48装甲軍団が2ステップロスといよいよ切羽詰まってきた。5ターン、ハリコフ西方にて満を持してのジューコフの猛攻を受け、48装甲軍団が壊滅の憂き目を見る。というところで現実時間でタイムアウトとなった。この後の展開としては、残り2ターンを残して、いよいよハリコフ攻略戦が開始されようというところであり、勝利得点的にもハリコフの陥落が決めてとなる計算で、その勝敗は五分五分だろうという結論に至った。
 最終ターンまではプレイできなかったが、突破を図るソ連軍の攻勢と、抜かせまいとするドイツ軍の必死の抵抗で展開は戦線こそ動かないものの激しく、なるほど、この人気というのもうなずける。今回のドイツ軍の反省としては、少し無駄な反撃が多かったかなと。あと空軍は、攻勢に投入するより防御に投入する方が身のためかも知れない。



 僕はドイツ軍でやりましたが、攻撃の下手さを痛感しましたヨ。下は、今回初めて参加してくださった富樫氏のレポート。力作です。


 ウクライナ'43 ソ連軍担当者(富樫)のリプレイ報告『ウクライナ'43』 (GMT)」は、ツィタデレ作戦以後のソ連軍夏季反攻作戦を題材としたSLGです。マーク・シモニッチ氏のデザインにより、既に様々なところで高い評価を得ておりますが、富樫自身はなかなかプレイする機会に恵まれず、本日ようやく対戦することが出来ました。この場を提供頂きました無名戦士の方々と、対戦を引き受けてくれた渕上氏に感謝致します。さて今回のシナリオですが、両者プレイ初回であることを考慮し「ソ連軍の初期攻勢」を選択しました。勝利条件は、ソ連軍が7ターンまでに7勝利ポイントを獲得することです(出来なければ独軍勝利)。富樫が担当するソ連軍(注:先輩権限を使用しソ連軍を選択)では、次の作戦方針を立てました。

@ 次の地域を占領し勝利ポイントを奪取する(Byelopolye 1P、Sumi 1P、Belgorod 1 P、Kharkov 3P、Taganrog 1P)。

A@のVP箇所+イジュ−ム屈曲部に戦力を集中投入し、物量を以って独軍を圧倒する。

Bよほどのことが無い限り、戦車軍は打撃戦力として活用する(電撃戦チックな戦線突破を行い、独装甲軍団に補足される事態は可能な限り避ける)。

この方針の元、ゲームは次のように推移しました。

◆1ターン Taganrogで独軍部隊に籠城/陣地化されることを嫌ったソ連軍は、この戦闘において同志ジューコフを投入し見事攻略に成功。また、Kharkov北部及び東部の戦線突破にも成功し、Belgorod近辺の部隊をポケットとする勢いを見せた。 しかし、イジュ−ム屈曲部とSumi方面での戦闘については、共にサイ振りで1の目を出し、陣地突破は成功せず(4対1で結果はEX:本ゲームでは防御ユニットが無くならない限り、戦闘後前進できない)。戦闘回数6回の内、1の目を2回出してしまったことに、先行きの不安を覚える。

◆2ターン 独軍はBelgorod死守より、戦力保持を優先し同所を放棄。その動きは理にかなっているとは思いつつも、VPポイント2箇所目を労せず占領できたことに若干安堵。本ターンでは、Kharkov北部、Sumi方面、Taganrog方面に攻勢をかけ成功した。特にSumi方面では陣地地帯の突破に成功し、2箇所のVPポイント地域を獲得する足掛かりを得た。

◆3ターン 親衛突破砲兵と空軍を利用し、イジュ−ム屈曲部の陣地突破に成功するも、そこには既に第2SS装甲軍団が待ち受けていた。装甲軍団を引き付ける以外、役目果たせず。独軍は空軍をもっぱら防御支援に使用しており、Sumi方面の攻勢が進まずイライラが募る。それでも今回の攻撃によりKharkovへの接敵に成功(1へクス)。同志ジューコフが漸くKharkov方面に到着。但し鉄道移動での到着のため、本ターンは何も出来ず。

◆4ターン 南方では第5衝撃軍と2個戦車軍団により独軍第3装甲軍団を攻撃。結果はDRで実質被害を与えられず。次に中央部で2個戦車軍と同志ジューコフを投入し、独軍第48装甲軍団を攻撃。装甲師団に2ステップと混乱を与えることに成功。またKharkov西部前面の独軍2個師団に対し、約8個狙撃兵師団で攻勢をかけるも(それでも2対1)、振って出たサイの目が1!でAR。攻勢は頓挫し、Kharkovが遠のく。

◆5ターン マンシュタインの混乱回復により体勢を立て直した独軍第48装甲軍団を再度補足。1個戦車軍+3個狙撃兵師団及び、1個戦車軍団で攻撃を実施した。なお、この攻撃には再び同志ジューコフを投入し、結果第48装甲軍団(装甲3個師団)を壊滅させることに成功した。一時的に精神的勝利を得る。  また、ARで追い返されたKharkov西部前面にも、今回は1個戦車軍を追加投入し、退却させることに成功。戦闘後前進により、次ターンからは計2へクスよりKharkovへ攻撃可能となった。一方北部Sumi方面では、相変わらず攻撃はかけるものの膠着状態が続き、残り2ターンで同地域のVPポイント2箇所を全て奪取するのは困難な状況下となった。しかし、南方のMariupol(ここも1VPポイント)を攻略できる可能性が出たので、作戦計画にそれほどの齟齬はきたしていない。

 ……といったところで、今回時間切れとなりました。現時点でのソ連軍獲得VPポイントは2点。今後の展開を富樫が考えるに、残りVPポイント2箇所を占領する可能性は75%、Kharkovを占領し、独軍の反撃に耐えうる可能性は50%といったところでしょうか。残り2ターンを残して本当に先の見えない展開であり、プレイ初回ということを割り引いても非常に楽しめたと思います(渕上氏にはまた別の感想があると思いますが‥)。なお今回のプレイにおける反省点は次の通りです。

@ジューコフの初期配置を見直すこと *戦場移動で2ターン使用出来ないのはツライ

A砲兵部隊、陣地攻撃部隊の運用見直し *最優先すべき局面で他戦線に投入されている場面が多かった

B突破フェイズ、第2攻撃フェイズをより活用すること*戦車軍及び戦車軍団は第1攻撃フェイズ以後、狙撃兵師団スクリーンの影へ移動していた。状況によってはリスクを負って機動強襲や二次攻撃を実施しなければならない。

C(番外編)1の目を出さないこと。

 サイの目は結局のところ、人がどうこうできるシロモノではないが、常日頃「サイの目は気合だ!」と豪語していた富樫にとって、振ったサイの中、約4回に1回の割合で「1」が出たことは非常に心外であった。先週の三連休に「ウェリントンズ・ビクトリー」をプレイした際、比較的サイの目が良かったので、その反動が出たのかもしれない。


参加者の皆さんからのレポートは以上です。なんか、すごく熱心でいいですねえ。さて、駒でも切るか。




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