『大阪無名戦士 第2回定例会』

12月11日(日)、和泉シティプラザ2-A学習室にて、大阪無名戦士という名の歴史研究会・第2回定例会が行われた。

前日にはコア会員(会長・私・自称”エース”・ポヤ郎・ゲストの財前氏)が宿舎に集まり、会長と財前氏は『When Eagles Fight』、エースとポヤ朗は『Panzergruppe Guderian』を対戦。あぶれた私は、もっぱら『Parthenon(Z-Man)』のルール読みに燃えていた。


参加者は15名。途中、見学だけのeさんを加えると16名となる。私は朝から『アドバンスト・トブルク』のインストに集中。入れ替わり立ち替わりで、ポヤ郎、馮道、TKMさん、mogiさんらを相手に対戦した。追加シナリオキットも含めてプレイしたシナリオは
●シナリオ70「戦車隊の奮戦むなしく」
TKM・ポヤ郎がドイツ軍、私がイギリス軍で対戦。12月4日の対戦ではドイツ軍を完封したが、今回はTKMさんの3号戦車の運用が的確だったことと、最初の撃ち合いでイギリスのAECが撃破されるなどして完全に後手に回った私の敗北。グギギ。
●シナリオ61「ウルトラ暗号は解読したものの」
TKM・ポヤ郎がイギリス軍、私と馮道がドイツ軍で対戦。中央にティーガー、翼端に3号L型、中央の小丘にPAKと、定番配置のドイツ軍に対し、広正面からの突破をはかったイギリス軍だが、ティーガーとPAKの的確な射撃の前に次々と炎上。砂埃をスクリーンにして必死に立て直しをはかるイギリス軍だが、陣形が乱れたところに3号が殴り込みをかけてダス・エンデ。ただ、勝ちの勢いに乗って戦車狩りに赴いた分隊搭乗のSd.251がグラントからの攻撃で火だるまになったことは正直に告白する。
●シナリオ64「ヴァルカン作戦」
私がドイツ軍、TKMさんとポヤ郎がイギリス軍。窪地周辺にハリネズミ陣地を構えているドイツ軍に対し、チャーチル3輌の支援を受けたイギリス軍が攻撃をかけるシナリオ。ドイツ軍にはPAK38(50mm)と81mm迫撃砲くらいしかまともな防御兵器しかないのだが、待ちプレイに徹することができるので、露天に身をさらすイギリスも楽ではない。勝利条件はドイツ軍の陣地を4ヶ所奪うというものだが、これは歩兵でなければならない。イギリス軍は歩戦協調のこつを最後まで掴めず、HE弾を持たないチャーチルが次々と行動不能に陥り、歩兵も陣地のMG42に射すくめられて、文字通り溶けて無くなった。最初はあまり動きが無くて面白くないシナリオかと思っていたが、イギリス軍にとっては考えることが多い上に、要求も過大なので苦しそうだ。今度はイギリス軍側でプレイしてみたい。
●シナリオ37「ポスト3の攻防」
ロンメルのアフリカ到着直後という設定。イギリス軍が待ち構えるエリアをドイツ軍が1ユニットでも突破すれば勝利。牽引されたFlak18(88mm)の使用法がポイントだろう。ずっ
とiBookを叩いていたmogiさんを引っ張り込んで、ポヤ郎と対戦してもらったが、私が別ゲームに廻ってしまったためルール説明を十全にできなかったので、mogiさんはいまいち掴めなかったようだ。


「戦車隊の奮戦むなしく」本当にイギリス軍が簡単に片づけられてしまった。


「ウルトラ暗号は解読したものの」ティーガーも出るし、戦車の数も適度なので、定番シナリオとなりつつある。


「ヴァルマン作戦」ドイツ軍は基本的に待ちだが、初期配置に失敗すると苦戦する。
歩兵の運用が重要な点でATS中級者への入り口にふさわしいシナリオだろうか。

当会の看板会員、自称”エース”氏は、こちらも泉州が産んだ偉大なる鉄人ゲーマー・デグ氏と『死闘 北方軍集団』を対戦。朝からぶっ通しで閉会までみっちりとプレイしていた。デグ氏のソ連軍が序盤にリガに肉薄していたが、エース氏も防御部隊の必死のロンダリングで、この攻撃をどうにか退けて防衛線をつないでいた模様。見た目は小ぶりながら実はヘビー級のゲームなので、最後はちょっと酸欠状態になっていたエース氏が印象的。大和さえ出てこなければこんなに強いのになぁ。


私も酸欠になった覚えがあります『死闘 北方軍集団』

少し遅れていちねんせいが到着。彼女は馮道氏に『1918』を教えて頂くことになっていたのだが、堂々の遅刻っぷりに脱帽。この巌流島戦法が馮道氏に通用したかどうか分からないので〔というか公開ストップがかかっている〕詳細をお伝えすることができない。せめて馮道氏の写真でも。当会の会長は《地形貧乏》《垂れ流しメッキ工場》《クロノ泣かせ》《当たり知らずの山師》《事故上等の炭坑技師》《ルールを読まずにゲームを騙る男》などなど多彩な二つ名を持っているが、馮道氏も新たな呼び名が欲しいとのことなので、ATSの2度のプレイで3台ものティーガーを破壊されたことを受けて《敗北の錬金術師》を拝命することになった。


新たに「敗北の錬金術師」の称号を得た馮道氏

和歌山から参戦されたTUさんとご友人(すいません、お名前を失念いたしました)は、Great Campaign of American Civil Warから『Stonewall in the Valley』を対戦。シナリオは《McDowell》。南マップだけを使用するシナリオで、同名の将軍とは関係なく、そういう名前の町の近郊の戦いであることに注意(誰が?)。

アメリカの南北戦争専門雑誌North & Southの8/7号の特集記事The Ten Greatest Successes of the Civil War.でも多くのライター・研究者がリストアップしていた機動防御の金字塔‘ストーンウォール’・ジャクソン将軍のシェナンドア渓谷戦役がテーマのこのゲーム。コマ数も少なく、同シリーズの中ではテーマ的に魅力があり、かつ遊びやすいアイテムの一つだろう。TUさんは19世紀以前のゲーム&ASLをこだわりのジャンルとしているとのこと。一度、お手合わせを願いたいものです。


『Stonewall in the Valley(AH)』ゲームタイトルは Tannerの同名の書から

一方、『Stonewall in the Valley』の隣では、前日から会長宅のギグにも参加していた財前さんと、《IDゲーム》を標榜しながら、負けたときには「今日はサイコロが走らなかった」などと、およそIDには似つかわしくない言い訳を得意とする当会会長による『Chickamauga(SPI)』が対戦されていた。こちらはNAWより簡単なルールで南北戦争の4会戦(ゲティスバーグ、シャイロー、アンティータム、チカモーガ)を再現した『Blue & Gray』の1作だが、非常に質の高い機動戦が展開されることから、当会で人気急上昇の好ゲームだ。10時から16時近くまでたっぷり対戦していたが、北軍の撤退がほんの少し遅れた分の差で、南軍を率いていた会長が勝利していた模様。新旧南北戦争ゲームの対比が熱かった。


手前『Chickamauga』、奥『Stonewall in the Valley』

和伊さんとさばキタさんは、Game Journal最新号の収録ゲーム『関ヶ原強襲』を対戦。途中、ルールの読み間違いが判明したようだが、そのまま続行。5時間前後のプレイで東軍さばキタ陣営が優勢だったようだが、詳細は不明。


手前左が西軍・笹尾山だったはず

『Stonewall in the Valley』を終えたTU氏らは、休む間もなく『Down in Flames(GMT)』を対戦。


そういえば最近、DiFシリーズに特化したC3I誌が刊行されましたね。シリーズ全作を所有していないとほとんど無価値の本なのですが。

横のテーブルで始まったDiFに対抗して、会長・財前コンビは、財前氏がつい先日購入したばかりの『Wings of War 3』を対戦。この手のゲームは、必ずと言っていいほど、飛行機を動かしながら「シュババババッ」とか「ウィーン」とか「グオンォンォンォン!」とか口を突いて出てきてしまうそうで、そういえば隣のDiFでも「バリバリバリッ!」とか言っていたような。いずれにせよ、白熱した好対戦だったとのことで、合計3戦くらいプレイされていました(基本ルールのみ)。


最初のルールインストプレイでは、会長機が最初のすれ違い射撃で《一発撃墜》カードを引いて終わってしまいました。

『アドバンスト・トブルク』を終えた私は、同じく『ストームオーバー〜』を終えたさばキタ氏、和伊さんに、途中参加のU野さんを加えて、Z-Manの新作マルチゲーム『PARTHENON』を対戦。古代地中海の通商をテーマとした拡大発展型カードゲームで、ナクソスやキオスなど最大6つのエーゲ海島嶼国家のうち1つを指揮して生産や交易、投資、開発を行い、3年の間にもっとも国を発展させたプレイヤーが勝利する。マップは小さいのだが、とにかくカードを広げなければならないので、最初は見分けが大変。『カタンの開拓者』のような基礎生産に投機性の高い交易と、先読みが必要な開発要素を加えた好ゲームだった。正直な床尾r、これまでアイディアはいいけど結果として変なゲームばかり出していたZ-Manだったが、これはアメリカでもなかなかの高評価を得ているとのことで、たしかに納得。


プエルコリダ氏の定番ゲーム『PGG』

他にも『ドイツ戦車軍団』などがプレイされていた模様だが、会場の熱気は前回以上で、正直言うともう少し広いスペースが欲しくなってきたが、まだあと4〜5人は収容できるだろう。

■ ■ ■

◆インデックスに戻る




100MB無料ホームページ可愛いサーバロリポップClick Here!